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「えっ、Bリーグにロボットの選手がいるの?」 AIバスケロボットのお話し

2026.01.06

桜道

「えっ、Bリーグにロボットの選手がいるの?」 AIバスケロボットのお話し

ロボットのブログってことで何を書こうかなって思い巡らせていたところ、

最近、私が観戦にはまっているBリーグ(ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Japan Professional Basketball League))から、ロボットをご紹介したいと思います。

Bリーグの中でも強豪チームであるアルバルク東京(以降アルバルク)の選手に、ロボットがいるのをご存じでしょうか。

トヨタが開発したバスケロボット
背番号96番「CUE6」がアルバルクの選手として登録されているのです!
そして、このロボットすごいのです!(もちろん、試合には出られないですけどね)

アルバルクのメインスポンサーはトヨタ。
このトヨタが開発した「CUE6」は、
人工知能(AI)技術の研究開発と、その技術が現実世界でどのように応用できるかのために開発されたロボットです。

もともと私も大好きな漫画「SLAM DUNK(スラムダンク)」がきっかけで開発が始まったこのロボットですが、

実はトヨタ社内のロボット開発の経験もない、人工知能なんてもってのほかの素人メンバーが開発したロボットなのです。

2017年にトヨタ社内の自主活動からスタートしたCUEプロジェクトは、最初は、10本中9本のシュートを決められるロボットでした。

それだけでも十分すごいのですが、
改良・開発を行い、第6世代まで進化を遂げたCUE6は、
2024年9月、距離24.55mという驚異的なシュートを成功させ、ギネス世界記録を達成したとのことです!

バスケットボールのコートの全長が28mなので、24.55mというと、自陣のベースラインから投げて、相手チームのゴールまでの距離、キセキの世代もびっくりのオールレンジシュートが実現しているのです。

もともとは、素人が開発したロボットがギネス記録級をつくるという、トヨタの組織風土自体も驚かされるのですが、やっぱり技術開発がすごいのです。

CUE6の腕には飛距離を出すために、
Parallel Elastic Actuator(PEA/並列弾性アクチュエータ)という仕組みが使われています。
これは簡単に言うと、筋肉と腱(けん)を持つ人間の腕を、機械で再現した構造です。

人間がシュートを打つとき、腕の筋肉は「一気に力を出している」ように見えて、
実は一度ためたエネルギーを、ばねのように解放しています。

CUE6も同じで、
肘を曲げると内部のばねが縮み、肘を伸ばす瞬間にその反発力を使って、
モーター単体では出せないスピードで腕を振り抜くことができます。
これによって、人間では考えられない飛距離を実現しているのです。

そして、さらに飛距離を伸ばし、目標距離に届かすために、

もともと、AIを使って関節軸の動作をパラメータ化して、
飛距離が最大となる動作を学習していたそうなのですが、
当初、腕と脚のみで学習していたところ、初速の向上には限界があったとのことです。

そこで、体全体の動作に見直し学習したところ、
腰を約10°後方に倒す動作が有効であることが判明し、
初速が向上することができた。とのことです。

これを基に、さらに新たな動作を入れ、学習を進めた結果。
最終的に、24.55mという偉業のシュートを成功させたのです。

すごいですよね。
ギネス記録を達成させた技術者たちの開発のプロセスを含め、努力と情熱を感じました。

そして、この開発した技術は、将来、介護ロボットや自走ロボットの技術開発に応用されていきます。

今後、私たちの生活にロボットがどんな未来をもたらすのか楽しみでワクワクしますね。
もしかしたら、ロボットバスケット大会とか開催されて、アルバルクの選手CUE-xxが登場する。そんな未来も近いかも⁉

※今回の記事は、トヨタ自動車の公式サイトで紹介されているCUE6の開発ストーリーを参考にしています。興味のある方はぜひ原文も読んでみてください。

公式記事はこちら
AIバスケットボールロボットCUEが2つ目のギネス世界記録TM達成